愛猫の抜け毛の量に驚いたり、どんな猫ブラシを選べばいいか分からなかったりしていませんか。ブラッシングを嫌がる愛猫に、心を痛めている飼い主さんもいるかもしれません。
この記事では、そんなお悩みを解決するために最適な猫用ブラシの選び方を徹底解説します。長毛種・短毛種別の選び方から、目的別のおすすめ人気ランキングまで詳しく紹介。この記事を読めば、あなたの愛猫にぴったりの一本が必ず見つかり、ブラッシングが愛猫との楽しいコミュニケーションの時間に変わります。
まずは結論!愛猫にぴったりのブラシが見つかる選び方マップ
どのブラシを選べばいいか迷ったら、まずはこの選び方マップを参考にしてください。あなたの愛猫のタイプと、ブラッシングの目的に合わせて、最適なブラシの種類が簡単に見つかります。
このマップは、猫の専門家であるトリマーの意見を基に作成しました。まずは「毛の長さ」からスタートし、次に「ブラッシングの目的」へと進むことで、愛猫にとって最高の選択ができるはずです。
【愛猫の毛の長さは?】
・長毛種 → 「抜け毛をしっかり取りたい」ならスリッカーブラシ、「毛並みを整えたい」ならピンブラシやコームがおすすめ。
・短毛種 → 「抜け毛対策とマッサージを兼ねたい」ならラバーブラシ、「ブラッシングを嫌がる」ならグローブブラシから試してみましょう。
なぜ猫にブラッシングは必要?3つの大切な理由を解説
そもそも、なぜ猫にブラッシングが必要なのでしょうか。猫は自分で毛づくろいをするきれい好きな動物ですが、飼い主によるブラッシングには、猫自身ではできない大切な役割があります。
ここでは、ブラッシングがもたらす3つの重要なメリットを解説します。この理由を知ることで、日々のブラッシングが愛猫の健康と幸せに直結していることが理解できるでしょう。
理由①:飲み込む毛の量を減らし「毛球症」を予防する
ブラッシングは、猫が毛づくろいの際に飲み込んでしまう毛の量を減らし、病気を予防する上で非常に重要です。猫は自分で体を舐めてきれいにしますが、その際に抜け毛を大量に飲み込んでしまいます。
通常、飲み込んだ毛は便と一緒に排出されるか、吐き出されます。しかし、飲み込む毛の量が多すぎると、胃や腸の中で毛が絡まって塊になる「毛球症(もうきゅうしょう)」を引き起こすことがあります。
毛球症とは、消化器官内に毛玉が溜まり、食欲不振や嘔吐、便秘などの症状を引き起こす病気です。特に長毛種や換毛期には注意が必要であり、定期的なブラッシングで物理的に抜け毛を取り除くことが、最も効果的な予防策となります。
理由②:皮膚の健康を保ち、皮膚病を早期発見する
ブラッシングは、愛猫の美しい被毛を保つだけでなく、皮膚の健康維持にも欠かせません。ブラシで毛並みを整えることで、被毛の根元に溜まったフケや汚れを取り除き、通気性を良くすることができます。
これにより、皮膚の蒸れを防ぎ、細菌の繁殖を抑える効果が期待できます。また、ブラッシングは飼い主が愛猫の体を隅々までチェックする絶好の機会です。
毛をかき分けて皮膚の状態を直接見ることで、ノミやダニの寄生、できもの、赤み、脱毛といった皮膚病のサインを早期に発見できます。病気のサインを早く見つけることができれば、症状が軽いうちに動物病院で治療を開始できるでしょう。
理由③:飼い主との大切なコミュニケーションになる
ブラッシングは、単なる抜け毛対策や健康管理のためだけのものではありません。飼い主と愛猫が触れ合う、かけがえのないコミュニケーションの時間です。
猫が気持ちいいと感じるブラッシングは、飼い主への信頼感を深めます。優しく声をかけながら体を撫で、ブラシをかけることで、猫はリラックスし、飼い主との間に強い絆が育まれます。
最初はブラシを警戒する猫もいるかもしれません。しかし、焦らずに短い時間から始め、おやつなどのご褒美と組み合わせることで、「ブラッシング=嬉しいこと」と学習してくれるようになります。この時間は、忙しい毎日の中で愛猫とじっくり向き合う、癒やしのひとときとなるはずです。
【種類別】猫用ブラシの選び方|6つのタイプの特徴とメリット・デメリット
猫用ブラシには様々な種類があり、それぞれ形や素材、用途が異なります。愛猫の毛質や性格、目的に合わないブラシを選ぶと、猫が嫌がる原因になったり、皮膚を傷つけたりすることもあります。
ここでは、代表的な6種類のブラシについて、それぞれの特徴とメリット・デメリットを詳しく解説します。それぞれの違いを理解し、あなたの愛猫に最適な一本を見つけるための参考にしてください。
スリッカーブラシ:抜け毛をごっそり取りたい方向け
スリッカーブラシは、たくさんの「く」の字に曲がった細い金属製のピンが密集しているブラシです。主に、猫のアンダーコート(下毛)にある不要な抜け毛を効率的に取り除くことを目的としています。
特に換毛期の猫や、ダブルコートの長毛種に対して非常に高い効果を発揮するのが最大のメリットです。
・メリット:抜け毛の除去能力が非常に高い。毛の絡まりや毛玉の予防に効果的。
・デメリット:先端が尖っているため、力を入れすぎると皮膚を傷つける危険性がある。金属製なので、金属アレルギーのある猫には使用できない。
プロのトリマーも使用するタイプですが、家庭で使う際は、必ず皮膚と平行に、優しい力で撫でるように使用してください。
ラバーブラシ:ブラッシングが苦手な子や初心者に最適
ラバーブラシは、その名の通りゴムやシリコンなどの柔らかい素材で作られたブラシです。突起部分がしなやかで、肌へのあたりが非常に優しいため、ブラッシングに慣れていない子猫や成猫に最適です。
抜け毛を絡め取りながら、同時に皮膚を優しくマッサージする効果も期待できます。ブラッシングを「痛いもの」ではなく「気持ちいいもの」として覚えてもらうための最初のステップとして、非常におすすめです。
・メリット:肌に優しく、マッサージ効果がある。丸洗いできて清潔に保ちやすい。
・デメリット:スリッカーブラシに比べると、抜け毛の除去能力は劣る。長毛種の毛の奥深くまでは届きにくい。
ピンブラシ:長毛種の日常的なお手入れやマッサージに
ピンブラシは、ピンの先端が丸く加工されており、クッション性のある土台に植え付けられているブラシです。主に長毛種の毛のもつれをほぐしたり、毛並みを整えたりするのに使用します。
スリッカーブラシのように抜け毛を大量に取るというよりは、日常的なお手入れに向いています。先端が丸いため皮膚への刺激が少なく、適度なマッサージ効果で血行を促進します。
・メリット:皮膚への負担が少ない。毛の絡まりを優しくほぐせる。マッサージ効果がある。
・デメリット:抜け毛をキャッチする力はスリッカーブラシやラバーブラシに劣る。短毛種にはあまり効果がない場合がある。
コーム:毛玉のチェックや仕上げに使うプロの道具
コームは、金属やプラスチックでできた「櫛(くし)」のことです。ブラシで全体を整えた後の仕上げや、毛玉ができていないかどうかの最終チェックに使用します。
目の粗い部分(粗目)と細かい部分(細目)が一体になっているものが一般的です。ブラッシングの最後にコームを通すことで、見逃していた小さな毛の絡まりを発見し、毛玉になるのを防ぎます。
・メリット:毛玉や毛のもつれを正確に発見できる。被毛をきれいに整えることができる。
・デメリット:これ一本で抜け毛を処理するのは難しい。無理に使うと毛が引っかかり、猫が痛がることがある。必ず他のブラシと併用しましょう。
獣毛ブラシ:被毛にツヤを出したい時の仕上げに
獣毛ブラシは、豚毛や猪毛などの動物の毛を使用して作られたブラシです。主にブラッシングの最終段階で、被毛の表面を整え、美しいツヤを出すために使われます。
毛に含まれる油分が猫の被毛に行き渡り、自然な輝きを与えます。特に短毛種の猫に使うと、毛並みが驚くほど滑らかに整います。抜け毛を取る能力は高くありませんが、仕上げに使うことでワンランク上のお手入れが可能です。
・メリット:被毛にツヤと輝きを与える。静電気が起きにくい。肌あたりが柔らかい。
・デメリット:抜け毛を取る機能はほとんどない。長毛種の毛の奥までは届かない。
グローブブラシ:撫でる感覚でスキンシップしながらケア
グローブブラシは、手袋の形をしており、手のひら部分にラバー製の突起が付いているブラシです。飼い主が手にはめて、猫を撫でるようにして使います。
ブラシを極端に嫌がる猫でも、撫でられている感覚に近いため、警戒心を持ちにくいのが最大の特徴です。ブラッシングに慣れてもらうための第一歩として、また、日常的な軽い抜け毛ケアやスキンシップに最適です。
・メリット:猫が警戒しにくい。飼い主の手の感覚で優しくブラッシングできる。
・デメリット:細かい部分のブラッシングには向かない。抜け毛の除去能力は他のブラシに比べて低い。
【状況・目的別】愛猫に最適なブラシの選び方
ブラシの種類ごとの特徴がわかったところで、次はあなたの愛猫の具体的な状況に合わせて、最適なブラシを選ぶ方法を見ていきましょう。
猫の「毛の長さ」や、飼い主さんが抱える「悩み・目的」によって、選ぶべきブラシは変わってきます。ここでは、より具体的に、どのような基準でブラシを選べば良いのかを掘り下げて解説します。
①毛の長さで選ぶ
猫の毛の長さは、ブラシ選びにおける最も基本的な要素です。長毛種と短毛種では、被毛の構造が全く異なるため、それぞれに適したブラシを選ぶ必要があります。間違った選択は、効果がないばかりか、猫に不快な思いをさせてしまう可能性もあります。
長毛種:毛が絡まりにくく、しっかり奥まで届くもの
ペルシャやメインクーンのような長毛種は、長く密度の高い毛が絡まりやすく、毛玉ができやすいのが特徴です。そのため、被毛の表面だけでなく、皮膚の近くにあるアンダーコートまでしっかり届くブラシを選ぶことが重要です。
日常的なお手入れには、まずピンブラシで全体の毛のもつれを優しくほぐします。その後、スリッカーブラシを使って、根本にある不要な抜け毛を取り除いてあげましょう。仕上げにコームを通し、毛玉が残っていないか最終確認すると万全です。複数のブラシを使い分けることが、長毛種の美しい毛並みを保つ秘訣です。
短毛種:皮膚を傷つけない肌あたりの優しいもの
アメリカンショートヘアやブリティッシュショートヘアなどの短毛種は、長毛種ほど毛玉の心配はありませんが、抜け毛は意外と多いものです。短毛種は毛が短いため、ブラシが直接皮膚に当たりやすい傾向があります。
そのため、何よりも皮膚を傷つけない、肌あたりの優しいブラシを選ぶことが最優先です。短毛種の抜け毛ケアには、柔らかいラバーブラシが最適です。マッサージ効果もあり、猫も気持ちよくブラッシングを受け入れてくれることが多いでしょう。仕上げに獣毛ブラシを使えば、被毛に美しいツヤが出て、より一層輝きが増します。
②悩み・目的で選ぶ
愛猫の毛の長さに加えて、飼い主さんがどのような悩みを解決したいのか、どのような目的でブラッシングするのかによっても、最適なブラシは異なります。
ここでは、よくある3つの悩み・目的に焦点を当て、それぞれに最適なブラシの種類を提案します。あなたの悩みに最も近いものから、ブラシ選びのヒントを見つけてください。
抜け毛の量に悩んでいるなら「スリッカー」か「ファーミネーター」タイプ
換毛期などで抜け毛の量に圧倒されている場合は、抜け毛の除去能力が最も高いブラシを選ぶのが解決への近道です。特に、アンダーコート(下毛)が密集しているダブルコートの猫には、スリッカーブラシが非常に効果的です。
また、「ファーミネーター」に代表されるような、特殊なステンレススチール刃で抜け毛を処理するタイプのブラシも強力な選択肢です。ただし、これらのブラシは効果が高い分、使い方を誤ると皮膚を傷つけるリスクもあります。必ず力を入れず、優しく撫でるように使用することを徹底してください。
ブラシを嫌がる子には「ラバー」か「グローブ」タイプから試す
過去に痛い思いをした、あるいは単純にブラシという異物を警戒するなど、猫がブラッシングを嫌がる理由は様々です。無理強いは、猫との信頼関係を損なうだけです。
まずは、ブラッシングを「怖くない、気持ちいいもの」だと再認識してもらうことから始めましょう。そのために最適なのが、肌あたりの柔らかいラバーブラシや、撫でる感覚で使えるグローブブラシです。飼い主がリラックスして、優しく撫でる延長線上でケアを試みてください。短い時間から始め、終わったらおやつをあげるなど、良いイメージと結びつける工夫も有効です。
皮膚がデリケートな子には先端が丸い「ピンブラシ」や「ラバー」が安心
子猫やシニア猫、あるいはアレルギーなどで皮膚が敏感になっている猫には、何よりも肌への優しさを最優先にブラシを選びましょう。硬いブラシや先端の尖ったブラシは、皮膚を傷つけたり炎症を悪化させたりする危険があります。
皮膚への刺激が少ないブラシの代表格は、先端が丸く加工されたピンブラシや、柔らかい素材のラバーブラシです。これらのブラシは、抜け毛を取り除くと同時に、優しく皮膚をマッサージする効果も期待できます。ブラッシングの際は、特に力を入れず、猫が気持ちよさそうにしているか表情をよく観察しながら行いましょう。
【2025年最新】猫用ブラシのおすすめ人気ランキング15選
ここまでの選び方を踏まえ、トリマーの知見と実際の飼い主さんからの口コミを基に厳選した、猫用ブラシのおすすめ人気ランキングをご紹介します。
「抜け毛除去力」「肌への優しさ」「初心者向けの使いやすさ」という3つの目的別に、それぞれトップ5のアイテムをピックアップしました。あなたの愛猫と目的にぴったりの商品が、きっとこの中から見つかるはずです。
【抜け毛除去力重視】長毛種・換毛期に最適なブラシTOP5
順位 | 商品名 | 特徴 |
---|---|---|
1位 | ファーミネーター 大型猫 L 長毛種用 | 特殊な刃で抜け毛をごっそり除去 |
2位 | ペティオ necoco スリッカーブラシ | もつれをほぐしながら抜け毛を除去 |
3位 | ドギーマンハヤシ NHS 猫用スリッカーブラシ | 細いピンがアンダーコートに届く |
4位 | Aumuca 猫 スリッカーブラシ | ワンプッシュで毛を簡単除去 |
5位 | 岡野製作所 高級ソフトタイプ スリッカー ブラシ 中 | プロ仕様の高品質な使い心地 |
【肌への優しさ重視】短毛種・ブラッシングが苦手な子向けTOP5
順位 | 商品名 | 特徴 |
---|---|---|
1位 | ピロコーム E2 (かため) | くし歯がしなり皮膚を傷つけにくい |
2位 | ペティオ necoco ラバーブラシ | マッサージしながら優しくケア |
3位 | ドギーマンハヤシ ハニースマイル 猫用ラバーブラシ | 柔らかいゴムで初心者も安心 |
4位 | 猫壱(necoichi)抜け毛取りワイパー | 撫でるだけで抜け毛を絡めとる |
5位 | MIGRATO グルーミンググローブ | スキンシップしながらブラッシング |
【初心者向け】使いやすくて安心なブラシTOP5
順位 | 商品名 | 特徴 |
---|---|---|
1位 | KPS シェッドバスター | 刃が細かく、優しいタッチで使える |
2位 | Le Salon ラバーブラシ 猫用 | シンプルで扱いやすく丸洗いOK |
3位 | タングルティーザー ペットティーザー | 長短のブラシで毛のもつれを解消 |
4位 | ドギーマン 猫専用ゴク細ピン両目コーム | 仕上げや毛玉チェックに最適 |
5位 | スーパーキャット おウチ・クチュール 猫用玉付きハードスリッカーS | 玉付きピンで肌に優しいスリッカー |
プロ直伝!猫がうっとりするブラッシング完全ガイド
最高のブラシを手に入れても、使い方が間違っていては効果が半減し、猫に嫌われてしまうこともあります。ここでは、猫のプロであるトリマーが実践している、猫が喜ぶブラッシングのコツを余すところなくお伝えします。
正しい手順と猫が喜ぶポイントをマスターして、ブラッシングを愛猫との至福のコミュニケーションタイムに変えましょう。
ブラッシングの基本手順と頻度
ブラッシングを成功させる鍵は、正しい手順と適切な頻度で行うことです。焦らず、段階を踏んで進めましょう。
基本の手順は、「①毛のもつれをほぐす→②抜け毛を取り除く→③毛並みを整える」の3ステップです。
1. まずは手や柔らかいブラシで全身を撫で、リラックスさせます。
2. 長毛種ならピンブラシ、短毛種ならラバーブラシで優しくとかし始めます。
3. 換毛期など抜け毛が多い場合は、スリッカーブラシでアンダーコートの毛を取り除きます。
4. 最後にコームで毛玉がないかチェックし、獣毛ブラシでツヤを出して仕上げます。
頻度については、短毛種は週に2~3回、長毛種は毎日行うのが理想です。ただし、猫の様子を見ながら、無理のない範囲で調整してください。
猫がリラックスするタイミングと場所の選び方
ブラッシングをスムーズに行うには、タイミングと場所選びが非常に重要です。猫が活動的な時や、何かに夢中になっている時に突然始めると、警戒されてしまいます。
狙い目は、猫が眠そうにしている時や、飼い主の膝の上などでくつろいでいるリラックスタイムです。食後や遊んだ後なども良いタイミングでしょう。
場所は、猫が普段から安心している静かな部屋を選びます。テレビの音などが大きい場所は避け、落ち着いた環境を整えてあげましょう。飼い主の匂いがついたブランケットの上などで行うと、猫はより安心感を覚えます。ブラッシングは「静かで落ち着いた場所で、リラックスしている時に行う」と覚えておきましょう。
【部位別】ブラッシングのコツ(顔周り・背中・お腹・しっぽ)
猫は体の部位によって、触られることへの得意・不得意があります。全ての場所を同じようにブラッシングするのではなく、部位ごとにアプローチを変えることが、猫に嫌われないための重要なコツです。
基本は「猫が喜ぶ場所から始め、苦手な場所は手短に終える」ことです。
・背中、首周り:多くの猫が好む部位です。まずはここから優しく始め、ブラッシングに慣れてもらいましょう。
・顔周り:非常にデリケートな部分です。ブラシの角が目や口に当たらないよう、コームや歯ブラシなど小さい道具で慎重に行います。
・お腹、足先:急所であるため、嫌がる猫が多い部位です。無理強いはせず、猫がリラックスしていたら短時間でさっと済ませましょう。
・しっぽ:神経が集中しているため、特に嫌がる猫が多い場所です。汚れている場合などを除き、無理にブラッシングする必要はありません。
絶対にやってはいけないNGなブラッシング方法
良かれと思ってやっていることが、実は猫にとって大きなストレスになっている場合があります。愛猫との信頼関係を壊さないためにも、絶対に避けるべきNG行為を覚えておきましょう。
最もやってはいけないのは、猫を押さえつけて無理やりブラッシングすることです。これは猫に恐怖心を植え付け、ブラッシングそのものを大嫌いにさせてしまう最悪の方法です。
以下の行為も絶対に避けてください。
・毛玉を無理に引っ張る:皮膚を傷つけ、激しい痛みを伴います。毛玉はハサミで切らず、トリマーや獣医師に相談しましょう。
・ブラシを皮膚に強く押し付ける:特にスリッカーブラシは皮膚を傷つけやすいので厳禁です。
・長時間しつこく続ける:猫の集中力は長く続きません。嫌がる素振りを見せたら、キリの良いところで中断しましょう。
猫用ブラシに関するよくある質問
ここでは、猫のブラッシングに関して飼い主さんからよく寄せられる質問とその回答をまとめました。多くの人が抱く疑問を解消し、より安心して愛猫のケアに取り組むための参考にしてください。
Q1. 長毛種と短毛種でブラシを分ける必要はありますか?
はい、分けることを強く推奨します。長毛種と短毛種では、被毛の構造やケアの目的が大きく異なるためです。
長毛種には毛の奥まで届くピンブラシやスリッカーブラシが、短毛種には皮膚に優しいラバーブラシや獣毛ブラシが適しています。もし一匹ずつ飼っているなら、それぞれの毛質に合った専用のブラシを用意してあげるのが理想的です。もし多頭飼いで両方の毛質の猫がいる場合は、それぞれのタイプに合ったブラシを最低1本ずつは揃えておくと、効果的なケアができます。
Q2. ブラッシングはどのくらいの頻度で行えばいいですか?
ブラッシングの理想的な頻度は、猫の毛の長さによって変わります。
毛が絡まりやすい長毛種の場合は、毎日1回行うのが理想です。毎日少しずつでもケアすることで、大きな毛玉ができるのを防ぎます。一方、短毛種の場合は、週に2~3回程度が目安です。ただし、春や秋の換毛期には抜け毛が増えるため、猫の様子を見ながら回数を増やすと良いでしょう。大切なのは頻度にこだわりすぎず、愛猫のコンディションに合わせて調整することです。
Q3. 猫がブラッシングをどうしても嫌がります。どうすればいいですか?
猫がブラッシングを嫌がる場合、無理強いは禁物です。まずは「ブラシは怖くない」と理解してもらうことから始めましょう。
ブラシの種類を、肌あたりの非常に柔らかいラバーブラシや、撫でる感覚で使えるグローブブラシに変えてみてください。最初はブラシを見せるだけ、匂いを嗅がせるだけにし、慣れてきたら背中などをそっと一撫ですることから始めます。少しでもできたら、大好きなおやつをあげてたくさん褒めてあげましょう。「ブラッシング=良いことがある」と根気強く関連付けることが、克服への一番の近道です。
Q4. ブラシのお手入れ方法と買い替え時期を教えてください。
ブラシを清潔に保つことは、猫の皮膚の健康を守るために非常に重要です。使用後は、ブラシに絡まった毛を専用のクリーナーやコームでこまめに取り除きましょう。
ラバーブラシやプラスチック製のブラシは、定期的にお湯や中性洗剤で丸洗いすると衛生的です。スリッカーブラシなどの金属製のものは、錆びる可能性があるため水洗いは避け、乾いた布で拭く程度にしましょう。
買い替えの時期は、ブラシのピンが曲がったり折れたりした時、クッション性がなくなってきた時がサインです。劣化したブラシは皮膚を傷つける原因になるため、早めに新しいものと交換してください。
まとめ:最高のブラシで愛猫との毎日をさらに快適に
この記事では、トリマー監修のもと、猫用ブラシの種類や目的別の選び方、そして正しいブラッシングの方法まで、幅広く解説してきました。
愛猫に最適なブラシを選ぶことは、抜け毛や毛玉といった悩みを解決するだけでなく、愛猫の健康を守り、飼い主さんとの絆を深めるための最も重要なステップです。最初は嫌がっていた猫も、あなたが選んだ最高のブラシと、あなたの優しい手つきによって、きっとブラッシングの気持ちよさに気づいてくれるはずです。
ぜひこの記事を参考に、あなたの愛猫にとって最高のパートナーとなる一本を見つけて、快適で愛情あふれる毎日をお過ごしください。
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